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夏へ。

真夏日の東京です。


キャラメルボックス&柿喰う客の『ナツヤスミ語辞典』の稽古場に行った。たまたま何も予定のない日に、たまたま通し稽古が行われるというから。

稽古が始まって九日目、こんな早い時期に通し稽古をやるのもなかなかないが、だからこそ、立ち上がっていく過程の『ナツヤスミ語辞典』を観たいと思ったのだ。

『ナツヤスミ語辞典』は、1988年に初演を行った。23年前だ。当時の僕は、24歳。アキレス腱を断裂したため春公演『スケッチブック・ボイジャー』を降板し、夏にはかなり治っていたが、作家の成井さんが松葉杖で出られる役を書いてくださったのだ。

春公演が第11回公演。その前にやった『銀河旋律』には、男優が成井さんと僕の二人しかいなかった。だから僕に、それまでやったことがないくらいの出番と台詞量がきた。それ以前までのお芝居をやっている感覚とはまったく違った。大変とか楽しいとか考える暇がないくらいに、とにかくやるしかなかった。それは自分そのものだ
った。余裕のないことが、新しい世界を見せてくれた気がした。

キャラメルボックスは、6月19日までハーフタイムシアターを(合間に『賢治島探検記』)、7月5日まで緊急公演『銀河旋律』をやっていた。『ナツヤスミ語辞典』に出演しているメンバーは、公演が続いている。そのおかげだろうか、演出の指導だろうか、座組の力だろうか、早い時期の通し稽古にもかかわらず、僕にはみんなに迷いを
感じなかった。

道は、まっすぐにどこまでどこまでも続いている気がした。夏へ。


今日も、ありがとう。



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