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十日目。

青空の土曜日、東京です。

入院から十日が経ちました。昨日、点滴が終わって、歩き回るのが、だいぶ自由になりました。

ゴールデンウィークだし、土曜日だし、リハビリも検査もないから、病院はなんだかのんびりしている。

夜9時に寝て、朝6時に起きる日々に慣れてきたが、一日が9時に終わってしまうのは、早いとも言えるけど、ここまででおしまいって区切りがつくのは、よい気がする。

朝が来て、一日がやってきて、日が暮れて、一日が終わる。

当たり前の繰り返しを、退屈だなんて思わないで、同じように見える繰り返しは、とっても繊細な違いの縦糸と横糸で編まれているってことを感じていたい。せめて、忘れないでいたい。

今朝、FMラジオをつけたら、HAVE A GOOD DAY!という曲が流れきた。



今日も、お元気で。



今日も、ありがとう。

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ゼロ。  

快晴の日曜日だった、東京です。


病室の窓から眺めていても、暖かそうな春の日だった。

まだ残っている桜もいくらか見える。

そういえば、暖かくなったらピクニックに行こうなんて話していたっけ。

東京にも山はある。高尾山や奥多摩は、きっと人々でにぎわっているのだろう。

そして月曜日。

新しい一週間が始まる。

お世話になっている方から、ゼロから始めればいいんだよと言っていただいた。
一からだなと思っていたので、とても気が楽になった。

なんだか、小学校に入学するみたいな気分だ。

新しいランドセルは背負ってないけど、その分、何も荷物を持たずに、まっさらな心と身体で進んでいこう。

もしかすると、僕の人生は、まだ始まっていなかったのかもしれないんだから。
新しい足跡を残していこう。

いろんな風に吹かれながら、いろんな人に出会いながら。

よちよちと、足元の感触を確かめながら。

歩いていこう。


今日も、お元気で。


今日も、ありがとう。

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病室より。  

雨の東京です。


劇団からの発表の通り、西川浩幸は、4月20日午前に入院いたしました。

↓↓↓
PC
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携帯版
http://www.caramelbox.com/k/oshirase0422.html


ハーフタイムシアター『ヒア・カムズ・ザ・サン』の稽古中で、多くの方々に、ご迷惑、ご心配をおかけしました。

本日、入院四日目を迎えましたが、口がうまくまわらない以外は、どこにも問題はなく、おかしな言い方ですが、僕はとても元気です。


大きな地震の後、いまだに不安や苦労、不便、かなしみを抱えている方々が、たくさんいらっしゃる状況なのに、守られた、恵まれた環境の病院にいなければならないことは、大変情けなく感じます。

ですが、今は医師の指導に従って、治療しリハビリを積み退院することが、自分にできる唯一のことなので、しっかり励みたいと思います。


病気なり、たくさんの方に助けていただきました。心も身体も。

たぶん、今までもずっと助けられて生きてきたのだと思います。

そんな大事ことすら忘れかけていました。



病室の大きな窓からは、普段より遠くまで東京の街が見えます。

この景色の中に何十万何百万もの人たちが暮らしている。

ほとんどの人たちとは出会わないだろう。

一緒に過ごせる人は、わずかだろう。

手助けできる人は、さらにわずかだろう。

愛し合える人は、もっと少ない。

けれど、どこか繋がっている。

いつか繋がる可能性がある。

どこかで出会ったことは、たぶん小さな奇跡なんだ。

この手で握りしめられるほどの奇跡なんだ。



今日も、お元気で。


今日も、ありがとう。

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列車。  

雲り空の東京です。


珍しく早起きした。雲っているので、さわやかな朝ってわけにはいかないけれど、お日様が昇るのと一緒に起きるのは、やっぱり人間らしいと感じる。


夕べは、あまり眠れなかった。それでも、床で横になってはいたので、うつらうつらしながら夢を見ていたようだ。


僕は駅や電車の夢をよく見る。

たいがい、本数の少ない列車に、やっと間に合うといったもので、たいそう急いでいることが多い。

列車は、遠距離なのか団体客がいっぱいで、指定席が埋まっていて、自分の席を確保するのが難しい。

椅子に座れても、誰がその席の人が来やしないかとビクビクしている。

その列車が、どこに向かっているのかは知らない。わからない。

ただ、どこか遠くへ帰ろうとしているのは、確かだ。
たぶん自分の家なのだろう。

けれど、目的地に着くことはない。

乗り換えやらであたふたしているうちに、夢から覚めるのだ。

行ったことがないはずなのに、なぜか懐かしく駅。

実際には存在しないのに、よく知っている列車。

取り立てて電車好きってわけでもないのに、なんだか楽しい夢なのです。


今日も、お元気で。


今日も、ありがとう。


今日の朝を、ありがとう。

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餅屋。  

雨が降ってきそうな空の東京です。


餅は餅屋。

この日記は、ソネットブログとCARAMELBOX NETというページと両方に載せているのだが、そのNETが数日前から繋がらなくなっていた。古いページで、しかも、もはや僕の日記しかないので、壊れても仕方があるまいと思っていた。

もちろん僕には治せない。
で、どんな具合なのか診て欲しいとネビュラプロジェクトのシステム部の阿部くんに頼んだのだ。

すると、たった一日で繋がるようになっていた。

餅は餅屋だ。


やはり専門家に任せるのが一番なのだろう。

具合が悪くなったらお医者さんへ行く。

美味しいお酒が飲みたかったら居酒屋さんへ行く。

電車は運転手さんに任せておけばいいし、ディズニーランドはミッキーに任せればよい。


任せてくれ、とはなかなか言えないけど、任されたことはそこそこやりたい。そんな自分でいたい。


今日も、お元気で。


今日も、ありがとう。

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感覚。  

やや雲っている東京です。

コートのいらない季節になった。

明るい色の上着の人も増えてきた。

東京は、そろそろ桜が終わり、あちこちで菜の花がいっぱいだ。

色とりどりの世界。


人間を五感が占める割合で作ると、目がとても大きな生き物になるらしい。

見るってことに、僕らはかなり比重をおいている生き物だ。

でも、

見逃しているものもたくさんある。

見ないようにしているものもいっぱい。

見たような気になっているものは、数えきれないかもしれない。

見えるってことが豊かだとは限らない。

知ってるってことが真実に近いとも言えない。


機械オンチなくせにツイッターとかやっていて、以前とは比べ物にならないくらい情報が入ってくる。

でも、

どこまでが本当で、どこまでを信じるかは、やはり自分が判断するしかない。

自分の五感、六感で受け止めるしかない。

ときには、二感とか、一感とかで感じた方がいいかもしれない。

感覚を研ぎ澄ますためには。


今日も、お元気で。


今日も、ありがとう。



どうやらCARAMELBOX NETは、サーバー不具合でつながらないようです。すみません。

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未来。  

強い風が吹いている東京です。


人がパンダの赤ちゃんを好きなのは、パンダの赤ちゃんの形や動きが、人間の赤ちゃんに似ているからだそうだ。可愛く思うのは、当然なのだそう。

つまり我々が持っている本能ってことか。

でも、パンダの赤ちゃんより熊の赤ちゃんの方が断然好きな人も、当たり前にいるわけで。

とにかく、おしなべて赤ちゃんは、かわいい。

かわいいと思うからこそ、何がなんでも守りたい、

と、ここまで昨日書いた。

今日は、夏日になりそうな東京です。日焼けしそう。

少年野球の子供たちが募金活動をしていた。おそらく自分たちと同じ子供たちのために、何かをしたいと考えたのだろう。

野球だってできないかもしれない。

キャラメルボックスが『賢治島探検記』の台本を東北地方の演劇団体に無料貸出をすると発表したら、すでに5件の希望があった。

演劇をやるのは、さらに難しいだろう。

今回のハーフタイムシアターサンシャイン劇場公演のスケジュールの合間に、キャラメルボックスでも、急遽その『賢治島探検記』を上演することになった。

宮沢賢治さんの短編で構成された台本。

僕らよりも、東北の方の方が賢治さんの精神は宿っていることだろう。


小さな子供たちですら、自分たちにできることを探している。

その力を信じたい。

その未来を信じたい。

僕らの手の中にあるはずの未来を。



今日も、ありがとう。

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すばらしき。  

暖かい東京です。


昼間は、半袖でも歩けそうな暖かさ。

昼寝をしたくなるような午後。

夜との気温差を心配して、ジャンパーを着て出掛けたことを少し後悔する。

春が来たことを、どこかで信じていないのだろう。

油断は、できないと。


海外の人々は、今のこんな日本で、夜になるとテレビを観て、ゲラゲラ笑っている国民を理解できないのだそうだ。

そんなものかもしれない。

笑ったりて泣いたりが、今こそすてきだと思える時はない。

他愛のない嘘ならば、それすら大事かもしれない。

朝の5時とかに収録しているお笑いのバラエティに出演しているタレントさんやスタッフさんを、僕は素直に尊敬する。

本当のプロこそが、本当の仕事をする。

本物のプロにしかできないことがある。

ならば、普通の人には、普通の人にしかできないことがあるのだ。

お日様を浴びて、

暖かい空気を吸って、

大きく伸びをして、
 
ご飯を頬張り、

野菜を食べ、

魚をつつき、

酒を酌み交わす、


昨日を懐かしみ、

今日を生き、

明日を夢みる、


なんとすばらしき普通の暮らしよ。



今日も、お元気で。



今日も、ありがとう。

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昨日と今日。  

青空の東京です。最高気温は、昨日より4度低いそうです。


今日から新しいお芝居の稽古が始まる。

お芝居が仕事だから、稽古も本番もない時は、つまり失業中だ。

かなり変わった人生を選択したと思う。

両親は、公務員だったのに。

地道にこつこつやるのが平気なのは、やはり受け継いだ血なんだろう。

おじいちゃんも公務員だったし。

短気なのは誰に似たんだろう。

父は、せっかちだったとなくなってから知ったが、短気とせっかちは、やや違う気がする。

と、ここまで昨日書いた。

最高気温21度の春の日、続きを考える。


ともかくも、妙なお仕事をしていると思う。お仕事としてやっていけているのが、おこがましかったり、申し訳なく感じたり、ごくたまには誇りに思ったり。

そう、自分のお仕事とは一体なんだろうと、疑ったり思考したりする時間がいっぱいあるお仕事をやっているなと思う。

吹けば飛ぶような自分。

有事には、真っ先に消えてしまいそうなお仕事。

僕の46年と26年は、そういうものと関わってきた。

同級生たちは、お仕事も子育ても一段落が着き、セカンドライフを始めようとしている。

だらだら坂を昇ったり降ったりしている自分は、これから先もずっと同じなのだろうか。


新しいお芝居の稽古が始まった。新しい役の、新しい人生と向き合う時間が始まった。

自分ではない人生を生きるお仕事が、また始まった。


なんにせよ、

生きているからできることなんだ。


仲間がいて、やる場所があるからできることなんだ。

やるしかない。



今日も、お元気で。



今日も、ありがとう。

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風に吹かれて。  

降水確率50%の東京です。でも、傘を忘れました。


桜が咲いて

満開になって

風が吹いて

雨が降って

だんだん散ってゆく

人がうまれ

青年になり

親になり

くたびれて

年老いて

やがて散る


いまは、どのくらいの桜だろう

いまの自分は、何分咲きだろう。

やがて散る花びらをかぞえて、かぞえて

それでもまだ、きれいだねって言ってもらえるだろうか

それでもまだ、笑顔になってもらえるだろうか

さいごのひとひらまで

さくらは、さくら

花はなくなっても、さくらは、さくら



今日も、お元気で。



今日も、ありがとう。

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